~ムニマユが生まれるまでの物語〜
introduction
幼いの頃 週末になるとよく
河川敷の牧場に連れて行ってもらった
フィードロットには十数頭の馬が飼育してあり
小さい身体から見上げると
そこにある大きな優しい目
その景色は今でも脳裏にやきついている
実家は地元で精肉店を営み
ショウウインドウの隅には
瓶に詰められた馬油が置いてある
祖父が作ったものだ
よく学校から帰ると手伝いをした
鍋に温められた油を
ゆっくりと丁寧に冷やしながら
一つ一つ瓶に詰めていく
当時は火傷や傷などに良いと
地元では評判だ
まだ当時は馬油とは何か
なぜ祖父の馬油は
周りから愛されているのか
などとは考えもしなかった
ただ祖父の優しい手だけは今もよく覚えている
思い返してみると
馬油に関わるきっかけとなったのはこの頃だ
development
馬と真剣に向き合う事になったのは22歳
世界有数の馬の産地でもある
カナダアルバータ州
カルガリーからバスで3時間ほど
揺られた所にその牧場はある
地平線まで広がる大地には
自由に走り回る馬の姿
頭数は90,000頭 当時(おそらく今でも)
世界で最も大きい
馬の牧場と工場
ここが第2の故郷 馬の品種、
生態系や病気 出産から成長、飼育、 精肉、
輸出に至るまですべて
ここで学んだ
turn
二年目も半年が過ぎた頃帰国
実家の精肉店を手伝いながら
馬油をもっと多くの人に
知ってもらいたい
使って欲しいと
化粧品としての研究・製造を始めた
北海道に馬の競りで訪れた折
カナダとよく似た
この大きな自然豊かな大地で
きっとここで出来る事があると確信した
conclusion
いつも油にまみれ
今も油にまみれる
四十の声を聞く頃(2010年)札幌で起業
生涯、馬だけ
故に 知識や経験は誰にも負けない
未知の性能を最大限に引き出すこと
次世代に正しく伝えること
思い入れの深い祖父の馬油
世代を超えて受継いでいく
唯一無二の伝統
これはmunimayu(無二馬油)の始まりの物語り